「崖の上のポニョ」を観てきました

週初めの仕事のあと、野暮用があって近所のショッピングモールで買い物。ついでに、ジブリの新作を観てきた。レイトショーだったせいか、客席は極めてまばら。せいぜい、全体の3%位しか席は埋まってなかったと思う。全体の中央に当たる特等席に座った。

宮崎アニメでは、ぼくは「トトロ」が一番気に入っているのだけれど、「崖の上のポニョ」もそれに迫るか超えるくらいにおもしろかった。もうすこし詳しく書くなら、宮崎アニメにはたぶん

A群(壮大型):ナウシカラピュタもののけハウル
B群(素朴型):トトロ、魔女、千と千尋、ポニョ

の二つの分野に分かれていて(紅の豚カリオストロの城は、別枠と考えている)、B群のなかでポニョは、トップレベルにおもしろかった、という感想。A群とB群の作品は、八百屋と魚屋を比べるのと同じで、うまく比較できない。

ストーリーは、はがき一枚に十分書き下せるくらい単純。日本昔話なんかを探せば、似た話がいくらでも見つかりそうなくらいにに目新しさはない。ただ、アニメーションの表現は圧倒的に新しく、がっちりとリアリティが追求されているので、飽きずに楽しめる。
小学生の頃に読んだ「鳥山明のへたっぴ漫画研究所」というマンガで、鳥山明が「絵が上手でストーリーが退屈なマンガ」と「絵が下手でストーリーが面白いマンガ」では、後者の方が優れている、と書いていたのをおぼろげに覚えているけど、アニメの場合は当てはまらないかもしれない。宮崎アニメにストーリーテリングを求めると、期待はずれになってしまうと思う。