ひっこしました

はじめて科研費得たる春


家族が増えたわけではないけれど、駅の方角へ半キロほど移動する引っ越しをした。これまで、

――南方の 窓を開ければ 白い壁

つまり、窓を開けても、隣の家の壁しか見えないという生活を、10年ちかく送って参りました。しかし新しい住居は6階! 窓外の風景は、中産階級の人々が住む家々を見下ろし、高架を走る電車が横切っていく。以前より部屋は広くなり、荷ほどきの作業に疲れた僕は、充実したような寂しいような、春特有の気分になる。

4年ほど育てていたローズマリーが、4月になってはじめて花を付けた。