シリーズ甘いもの論考:ソフトクリーム編

ソフトクリームは土産物屋やサービスエリアのたぐい、喫茶店や簡易食堂でも販売されている、300円程度の甘い物である。今回はソフトクリームについて私の好みを論じ、他者の好みを排除する。

まず、カップに入っていて、ビリとフィルムを剥がし、カポと機械にはめてニュルと押し出す形式のソフトクリームが昨今繁殖しているが、あれは問題外です。

美味しいソフトクリームは「卵強調型」と「ミルク強調型」に大別される。甲乙付けがたいものの、私は後者が好きです。いろいろな混ぜ物をして、赤だの青だの茶色などに変色したソフトクリームは、昨今はどこでも見かけられるが、混ぜ物はしない方がよろしい。つまり「バニラ」が私は好きですが、そもそもバニラの香りもそれほど必要なくて、強いて言えば「ミルク(あるいは生クリーム)」が好きです。

仕方なく混ぜ物をする場合、基本的には「酸っぱい物」の添加なら認めてもよい。レモンやヨーグルトの付与を私は認める。それに対し「抹茶」「カカオ」のような苦い物は認めない。「ブルーベリー」は色が濃すぎるのでだめである。一番許せないのは「チョコミント」であり、ミントの添加はソフトクリームの破壊行為に等しい。外国産のお土産が美味しくないのは、ほとんどの場合「ミント」の仕業である。ミント反対。

ちなみに、ソフトクリームの「右巻き」と「左巻き」を区別し、どちらかを極度に支持するパリティ論争がしばしば見られるが、噴飯ものである。どちらでもよろしい。
次回は、ショートケーキについて論ずる予定である。