キッチンの収納棚づくり

現在使っているキッチンの収納棚は、前の住人の置きみやげで、気に入っていない。それほど広くないキッチンにこの棚がある所為で、ゴミ箱の置き場所がない。現状は、棚の一部をのこぎりで切って、強引にゴミ箱をおいている。不格好である。

よってこの棚は廃棄することとにし、このスペースにぴったりの収納棚を作ることにした。まず、

このような感じで、おおざっぱな設計図を作る。いままで天板を塞いでいた大きなオーブンレンジを棚の中に入れて、トップを作業スペースとして使えるように設計。ホームセンターに売っている木材のサイズをあらかじめチェックしておき、それらをどのようにカットすれば、必要な材料が揃えられるかを、計算しておくといい。

天板は3cm厚の楡集成材を使うことにした。それ以外の部分は「ラジアタパイン集成材(厚さ18mm)」を選んだ。楡は高価で、材料費だけで17000円かかってしまった。仕方ない。でも失敗したら目も当てられない。ホームセンターにお願いすれば1mm以下の精度で、キレイに材料をカットしてもらえる。1カット10円(東北地方の中堅ホームセンタ「ホーマック」にて)。


組み立ての途中経過。板の上に垂れている、直角の定規みたいなやつ(名前はなんというのだろう?)は必須の道具であり、絶対に買っておくべきである。木ビスは大きめのを用いた。

コレを手動で材に差し込んでいたら、絶対に腱鞘炎になるので、ハンドドリルも必須である(今回は借りた)。ネジ止めは

こんな風にする。ドリルで深さ4mmくらいの穴を穿っておいて、ネジの頭が飛び出ないようにしておく。そうすると、ネジに引っかかって周囲のものを傷つけてしまうトラブルを防げる。こだわるなら、穴を木パテで埋めるのだけれど、今回は省略。

あとはひたすらに組み立てるだけである。我ながらあきれる集中力で、2時間ほどの作業で組み上がる。なかなかの出来映え。

ところで懸命な方ならすでにお気づきと思いますが、この棚は欠陥品です。せん断に対して脆いので。つまりは底を固定して、写真左右方向に力をかけると、ポキペキと接合部が折れてしまいそうです。実際には、上に紹介した木ビスがなかなか強く、ある程度頑丈ではあります。しかしそれ以上に、設置後の棚の左右には、ぴったりと冷蔵庫と壁があるので、せん断変形を心配しなくてもよいのです。日本の狭い住宅事情では多くの場合、こんな「手抜き」が許されるのではないでしょうか? こういう風に、自分の部屋用に特化した手抜きができるところがDIYの楽しいところだと思うのです*1

ちなみに天板は、なんと両面テープで固定してます。十分な強度です。本来ならば木ダボなどをつかって固定すべきですが、精度良くダボ穴をうつのは難しいので。

「木肌マモール」とかいう市販のワックスを塗って完成。
こんな感じで設置。

*1:引っ越した途端に使い物にならなくなる危険はあります。ここでの棚のせん断強度を上げるには、裏側に薄いベニヤでも貼り付けると良い。