楽天・阪神戦―フルキャスト

Monaghan2006-06-13

先日,サッカーのことを書いたのだけれど,野球のことも少し。

ぼくは「クロマティ・原・駒田」のクリーンナップの頃から巨人ファンだった。東京ドームができる前の後楽園球場にもなんどか観戦に行ったことがあり,父親の影響から巨人が大好きでだった。けれどもFA制度が導入されて,巨人が各球団の4番打者を根こそぎ集めだした頃から,急速に興味が薄れいく。巨人ファンとして,最後に優勝の興奮を味わったのは,あの「10/8決戦」の年だった。いまではすっかり,所謂アンチ巨人になってしまった。僕と同じような人は,かなりたくさん居るのではないかと思う。

プロ野球を楽しむの為には,かならずしも「○○ファン」といった形で自身のアイデンティティを固定する必要はないけれど,でもやっぱりどこか応援するチームがあった方が楽しめる。ここ数年は,巨人が負けたら喜ぶという,歪んだ(?)形でプロ野球を楽しんでいる。巨人以外の○○ファンになって,また野球を楽しみたいという気持ちはあったが,イソップ童話のコウモリを嫌う心理が働いて,なかなかどこのファンにもなれなかった。

そんな中,フルキャストスタジアムへ「楽天阪神」戦を見に行ってきた。仙台にはには長く住んでいても,僕は別に楽天ファンではない。アンチ巨人として,阪神は応援しがいのあるチームだけれど,阪神ファンでもない*1。今回の観戦に誘ってくれたHさんは,阪神ファン楽天ファンという,良く判らない立場にいらして,用意してくれたチケットは「レフト側外野指定席(ie.阪神応援スタンド)」。僕はHさんの用意した濱中のTシャツを着て,阪神のメガホンも買って観戦に備えた。しかし正直複雑な気持ちである。

阪神 2 0 0|0 2 2|1 0 0|0 |7
楽天 1 0 0|3 1 0|0 2 0|1x|8


中盤はシーソーゲームながらも,常に阪神優位の形でゲームが進んでいた。周りには怖い阪神ファンがたくさん居たので,形式的には阪神を応援しつつも,なぜか楽天を応援する気持ちがあった(彼ら弱いので。)。井川の後に藤川がマウンドに上がり,到底打てそうにないスゴいピッチングを見せつけられる。「やっぱり阪神は強いな,楽天相手に応援するまでもないな」と思っていた8回裏,不調のウイリアムスから,リックが2タイムリーで楽天が同点に追いつく*2。延長戦へ。久保田もあまり調子が良くなく,10時過ぎになって降り出した雨の助けもあってか,10回裏無死満塁。沖原のタイムリーでsa-yo-na-ra-である。面白いゲームだった。

球場へ野球を見に行ったのは今回で15回目くらいか?延長戦は初めての経験だし,生でサヨナラゲームを観るのも初めてだった。

今日の試合は感動的であった。そしてひとつ驚くべきことには,楽天の試合を見に行くのは今回が4回目で,その戦績は3勝1敗(!)なのである。母集団が少ないとはいえ,この確率は統計的に異常である(と思う)。つまり僕が応援しなければ楽天は勝てないのである,と勝手に思い込むことにして,そろそろ楽天ファンとして身を固めようかと思っている。長々と書いたが,これが今回の結論。

(写真)霧雨の中,サヨナラゲームを喜ぶ楽天チーム

*1:阪神ファンはほぼ間違いなくアンチ巨人であるが,逆は必ずしも真ではない。

*2:前日ワールドカップで母国が日本に勝っているので,はしゃぎすぎていたのかもしれない。。