3連休

僕は、「休日には何かしなければならない」と思いこんでしまうびょうきに冒されている。まあでも、これは僕に限らず、多くの日本人はそうであると思う。休日には何もせず、家でだらだらしていても良いのである。午後に近くのオシャレなカフェエへ出かけていって、そこでエスプレッソをすすりながら、文学を読んで過ごすなんてことは、想像すると有意義そうだけれど、実際にやってみると大して楽しくも何ともない。エスプレッソが苦すぎて、頭が痛くなったりするのである。

ところで大学院生であった時分、たとえば僕の休日はこんなだった(当時の日記を引用してみよう):

2004年9月26日(日)
朝ベットから起きてテレビをつけると、岩木山雅山に負けたところだった。「ああ、寝すぎた…」と呟いて、寝グセの髪をかきむしりながら煙草を吸う。魁皇の優勝を見届けてから、「うむ、学校へ行くのはやめよう。」と呟き、愛姫で定食を食べる。おなかが痛くなる。

念のため解説しておくと、この日記は、目覚めたら日曜日はすでにほとんど終わっていて、やりたいことも、やらなければならないことも特になく、しかし腹が減ったので近くの定食屋で大飯を食ったら、胃がまだ起床していなかったようで急激な腹痛に襲われた、と言いたいのである。「夕暮れに 寝床這い出て 飯を喰う」という句を学生時代に作ったことがあった。

上記は、当時の僕の最もポピュラーな休日であり、土日に午前中に目が覚めるなんてことは珍事に近かった。このような多くの無為な休日を過ごしつづけてきたその後遺症として、「休日には何かしなければならない」病が発症したと思う。このびょうきはなかなか克服できないので、たとえば「NHKのど自慢」や「笑点」などの、外がまだ明るい時間帯の日曜のテレビ番組などが流れてくると、何ともいえない悲しい気分になってしまう。鉄腕dashは大好きですが。