カン・ビン

ゴミの分別はやっかいな代物です。たとえば、傘やちょっと分厚い雑誌や瀬戸物などのゴミが発生すると、いきなり次の第二土曜日まで、数週間も待たなければいけないときがある。数週間も待っているとすっかりとごみの存在を忘れてしまうので、玄関先に一時避難しているそのゴミは、何ヶ月か起きっぱなしになることもある。かさばるゴミ箱が何個も必要なのもやっかいだ。

ところで、先日ヨークベニマルにいった。店先に、「カン ビン」と書かれて穴が二つ開いているゴミ箱があった。カンは左に、ビンは右に入れろというのである。僕は正直に、さっき飲んだ缶コーヒーの空き缶を、左の穴に放った。しかしその直後、中が一つになっていて、結局缶とビンがぐちゃぐちゃに混ざっていることに気がついた。あれは全く我々を馬鹿にしている。僕も早速、そういうゴミ箱を自宅に設置して、外見的にはゴミの分別に協力しているように見えるけれど、実は全く何もしていないというヒキョーなやり方を実践したくなった。