大学院時代の先輩の結婚式があって、東京まで出かけた。

誰の結婚式であろうと「披露宴に、友人として参加するのが大好きだ」というひとはそもそも滅多にいないと思う。結婚式にまつわる日本的な伝統というのは、意味不明な事が多くて*1、かなり気を使うし、またお金も使う。

出来れば欠席したいといつも思っている。けれども、具体的な友人や先輩から招待状が届いてみると、
「ああ、この人の結婚式だったら、それは出席しないとな」
と思う。実際に参加すれば、なんだかんだで楽しいのだ。今回の結婚式も素敵だったし、二次会では懐かしい面々と盛り上がり楽しかった。

ところで披露宴の最後のほうで、新郎と新婦の子供の頃の写真や、最近の写真などが、スナップショットでプロジェクターに映し出された。それは感動的で、僕は不覚にも思わず涙しそうになってしまったのだった。しかし僕はそれほど涙もろいわけではないし、その先輩が結婚されたことはお目出度いと思っているけれど、なにも泣くほどではない。

たぶん式場のスタッフの演出技術がすばらしいのだ。きっと、人間が感動して涙する、その内面の力学を熟知しているに違いない。

*1:祝儀の値段は偶数はだめとか、札は新品じゃないとだめとか